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社長を知る株式会社エマナック 代表取締役 田中良典

「社長になる」という
憧れをもって育った学生時代

私は創業者たる父、田中要から二代目として会社を引き継ぎました。二代目と言ってもいろいろな形がありますが、私の場合は小学生低学年のころから、父の姿を見て強い憧れを持っていました。小学生時代に「将来の夢」は「田中熱工の社長になる!」と作文に書いたことを今でも覚えています。その後も学生時代からいろいろな物事を決定する時には、「社長になるために何が必要か?」を判断基準に歩んできました。進学時には、田中熱工の社長になるためにはどの学部を選べばよいのか父に相談したことを覚えています。ですから、創業者の家庭に生まれたので会社を引き継いだという義務感は全くありません。目標を定め強く望んで努力した結果社長になったという自負があります。

ブランド力強化という
初めのハードル

2002年に父から会社を引き継ぎ初めに取り組んだのは、「ブランド力の強化」です。当時からコストダウンの圧力は強く、弊社でも弱腰の営業によって徐々に販売単価が下がっていました。
就任してまずスタッフに徹底させたのは、「お客様の心の声を聞く」こと。「弊社の商品を買ってください!」と自分たちの気持ち・考えを押し付けるのではなく、「何かお困りごとはありませんか?」とお客様の心に寄り添って、何をすべきか教えてもらうスタンスを徹底させました。そうすると、お客様と“お取引”ではない、“お付き合い”の関係が徐々に広がっていきます。その“お付き合い”の中で、「預かった商品を厳格に管理する」「納期を守る」「問題解決の技術力がある」「商品開発に役立つ提案力がある」という弊社の本当の価値を少しずつ再評価いただくようになりました。現在では弊社の販売単価が同業他社と比べて高いと、お客様から指摘されることも多々あります。それでも、継続して弊社に発注してくださっています。それは、単価が高くても「お客様の心の声を聞く」エマナックグループに高い満足度を感じていただいている証拠だと思います。

エマナックグループ 代表取締役 田中良典

スタッフには“シンプル”、そして“正直”に

「エマナックグループのスタッフは、誰に聞いても全員が同じことを言う」と他社様からのお声を聞きます。私がスタッフに接するときのポリシーは、“シンプル”そして“正直”です。難しい言葉を選んだり、流行りのカタカタ言葉を使うこともありません。スタッフの前で恰好を付ける必要など無いと思っています。自分が社長として正しいと判断したことを、着飾ることなくストレートに伝えます。確かに、シンプルかつ正直にスタッフと接するには、ある種の強さが求められます。私の場合は、海外大手財閥オーナーとのタフなビジネス交渉など、これまでの経験を通してその強さが鍛えられてきました。でも、スタッフからは、「社長の言葉は分かりやすいけど、実現するのは難しい」と突っ込まれます(笑)。

エマナックグループ 代表取締役 田中良典

『「頭の良い」人間ではなく、「賢い」人間になれ』

加えて私がスタッフに特に伝えていることがあります。それは、『「頭の良い」人間ではなく、「賢い」人間になれ』ということです。学校の勉強ができて学歴がある。知識の習得が早くて資格をたくさん持っている。確かにそれも大切です。しかし、エマナックグループでは、もっと大切なことが求められます。それは人間力、「賢さ」。「お客様の心が分かる」「お客様が何を求めているかを汲み上げる力がある」こと。それが、エマナックグループで最も大切で必要とされる能力です。お客様の心の声を聞けるスタッフだから、“お付き合い”ができる。“お付き合い”ができるから、“お取引”が始まる。弊社では若いスタッフが大きな仕事を任されています。実際、これまで20代後半から30代のスタッフが続々と何億というプロジェクトを任せられてきました。当然、高卒の管理職も大勢います。それは、エマナックグループが「頭の良い」スタッフではなく、「賢い」スタッフに仕事を任せている結果です。

ねじに関わる世界中の人に
エマナックという名を認知させたい

夢は世界制覇です。世界制覇と言っても侵略する訳ではありません(笑)。弊社が主に加工するねじは工業製品です。世界中で生産される工業製品には、ねじが欠かせません。ですから、世界中にねじのメーカー・卸売業・関連企業があるわけです。それら世界中のねじに関わる人たちに、エマナックという名前を知ってもらうこと。それが「世界制覇」です。嬉しいことに、日本は既に制覇したと自負しています。今後、新たに入社するスタッフ、成長するスタッフとともに、お客様の心の声を聞くことを大切にしつつ、日本を飛び越えて大きく飛躍し続けていきたいと思います!

エマナックグループ 代表取締役 田中良典

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