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2014年 暑中号

田中@社長からのご挨拶

暑中お見舞い申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。寒中号をお届けして、はや5ヶ月が過ぎようとしています。厳しい経済情勢が続く中、このメールニュースを通して弊社およびグループ全体について皆さまにお伝えできることに、改めて感謝申し上げます。

50歳を迎えて

さて私、田中良典は6月15日に50歳を迎えました。50歳という年齢は、私自身にとって人生の大きな節目であると位置づけた年であります。

今から17年ほど前、私は製造本部長として当時の全ての工場長を兼任し、思い返してみますと毎日早朝から深夜まで、がむしゃらに働いていました。ある時、私の尊敬する先輩が、「そんなに毎日ドタバタしていたら、50歳まで生きられないぞ。」と、気遣って下さいました。

その言葉は、私の心に響きました。おそらく、私の健康を心配してのアドバイスだったのですが、私にとってその言葉は「50歳」という年齢を「引退へのタイムリミット」として意識させるきっかけとなったのです。それ以降、「50歳までに経営者として何ができるだろう?」と日々考え、行動して参りました。部下には「50歳になったら引退する」と口癖のように伝えてきました。

その私も50歳を迎え、今や私が担う日常的な実務作業は殆どありません。来年1月には社内体制が整い、中国等の遠隔地も含めて日々のルーティンワークは完全に無くなる予定です。社内を見渡せば、私よりも私らしい経営判断をしてくれる有能な部下たちに囲まれ、各部署・各役職には将来が楽しみな人材が期待以上に成長し、多くの仕事を担ってくれています。50歳を迎えた今、このような社内体制を達成できたことは大きな喜びであり、お客様をはじめスタッフ一同へ深く感謝しております。

加えて、次世代の経営基盤を整えることも50歳までの目標でした。常々、次期経営者については身内でなくてもやる気と能力のある人物が経営者として務まる会社にしたいと願っていました。しかし、事業承継においては金融機関の保障等が大きな障壁になる場合があります。そういった面においても、私が将来経営者の立場を退いた際に困らない社内体制を整えることができました。

このように、私自らの節目としていた50歳までに描いていた目標は達成できたと自負しております。しかしながら、近々経営者として一線を退く予定はございません。今後ともエマナックグループのスタッフ一同とともに更なる成長を目指す所存でございますので、引き続き、皆さまからのご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

ねじメーカ様との「真の協力関係」

昨年末から、関西の熱処理業界では建築内装用ねじの生産増加に伴い、浸炭熱処理の受注が近年まれに見る大幅な増加を見せております。そのため同業他社様においては「受注をお断りする」「受注を受けても納期未定の返答をする」などの対応を行っているとのお話を聞いております。

弊社も例外ではなく、大阪府守口市にあります工場の処理能力を大幅に上回る受注を頂いております。しかし弊社では、月間約100トンの品物を埼玉県にある八潮工場へ直送し、熱処理させて頂いた後、再び大阪へ返送することで、お預かりした品物全てにおいてお客さまとの納期を厳守しています。

これにより「受注をお断り」「納期未定で受注」ではなく、「お客さまと御相談させて頂いた納期に納品する」というお約束を必ず守り、「お客様に喜んでもらう」こと、並びに弊社のポリシーである「ねじメーカ様との“真の協力関係”」を示すことができていると自負しております。

確かに、往復運送コストは受注単価の数十パーセントを占め、単体収支では大幅な赤字です。目先の損得勘定だけを考えるなら行なわない経営判断です。しかし、このような時こそ、「田中熱工に頼めば何とかしてくれる」という信頼を構築する最大の機会であると信じ、この状況を乗り越えるべく、私を含めスタッフが一丸となって取り組んでおります。

時に弊社は同業他社より「値が高い」とのお声を頂戴します。しかし、今回の対応からも、金額以上の満足度・安心感をご提供するコストパフォーマンスの高いグループ企業であることをご理解いただけるものと信じております。

その後の「カバランウイスキー」ビジネス

さて、先回のエマナックニュースでご紹介致しましたカバランウイスキーの輸入販売ビジネスですが、カバランウイスキーの魅力を伝える啓蒙活動を、半年の間、様々な方面で展開し、じわじわと手応えを感じております。

まず、大手酒販店様主催の展示会に2回、5月には「ウイスキートーク福岡2014」へブース出展いたしました。「ウイスキートーク福岡2014」は、福岡を含む九州のバーテンダーと酒販店の有志が主催する、九州最大規模のウイスキーの祭典にあたります。当日は弊社のブースに約200人が訪れ、カバランウイスキーの魅力を伝えるチャンスを頂きました。

また、お酒のプロの方々を対象とした試飲会を、有名なバーや業務用卸の酒販店様において開催させていただき、認知度は地道に、そして着実に高まっているものと感じております。大きな手応えの1つとしては、台湾の大使館にあたる台北駐日経済文化代表処において、ご来賓への手土産にカバランウイスキーが選ばれ、弊社よりご購入いただけることとなりました。

さらに、カバランウイスキーの更なる認知度向上を図るべく、一般社団法人日本バーテンダー協会に賛助会員として加入する手続きを進めております。また、一般社団法人日本ホテルバーメンズ協会にも加入できるよう、働きかけを行っております。

このように、私がこれまで28年間行なってきたビジネスと比較しますと確かに異業種ではありますが、「モノ・サービスを売る」という視点では、何ら変わり無いものと実感しております。カバランウイスキーと出会ってからまだ14か月しか経過しておりませんが、5年後には一般消費者の方々にもブランドイメージが定着していることを目標としており、今後が楽しみであります。

次の世代へ何を残すか

冒頭でも触れましたとおり、50歳という大きな節目の年を迎え、自分の中での目標を達成できたと自負しております。これまでは前の世代の遺産を引き継ぎ経営して参りましたが、今後は次の世代に何を残すかに主眼を置き経営者として日々精進して参ります。

最後になりますが、今後とも、皆さまからのご愛顧をよろしくお願い申し上げます。