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2021年 初春号
田中@社長からのごあいさつ
初春の候、時下ますますご清祥の段、お喜び申し上げます。
本年もこのエマナックニュースにて皆さま方へ新春のご挨拶をさせていただきます。
さて、昨年は新型コロナウィルスにより世界的規模で甚大な影響と厳しい制限を受けた年となりました。その中でも、お客様のご愛顧並びにスタッフの働きにより、このように新しい年を迎えられたことを心より感謝しております。
新型コロナウィルスにより弊社が受けた影響
さて、昨年このエマナックニュースを配信する頃は、「今年(2020年)は東京オリンピックもあり、多くの人にとって楽しい年になるのだろう」と感じていました。
しかし、新型コロナウィルスにより、緊急事態宣言のもと休業要請が行われ、経済活動や社会生活に大きな傷跡が残り、悪い意味での記憶に残る年になりました。
弊社においても、その影響は当然避けることもできず、雇用調整助成金を活用しての休業や一部のグループ関連会社においては持続化給付金を受ける事態に陥りました。
社員旅行、忘年会、新年会も中止となり、経済活動以外の側面でも制限を受けました。
その中、国内の全事業所を車で訪れ、私自身の口から直接社員へ休業の協力要請を行い、この難局を共に乗り越えられるようスタッフの士気を高める努力を払い続けました。
一歩一歩進めた将来への投資
さて昨年は忍耐が求められる環境下ではありましたが、将来への投資も一歩一歩進めた年でもありました。
熱処理事業においては、田中熱工株式会社本社工場・第一製造課の連続式浸炭焼入焼戻し炉の設備入れ替えを11月から行い、昨年末までに終了。
第二製造課においては、ステンレス用の洗浄設備を更新し、環境負荷が一層少ない洗浄剤を用いた処理が可能となりました。
表面処理事業においては、メカニカルコーティング(乾式めっき)の人的・設備的な投資を段階的に前進させました。
しかし、塗布加工事業においては、precote®(プリコート)専用機が3月に到着しましたが、組み立て作業は新型コロナウィルスの影響でストップ。
梱包状態のまま越年することとなり残念に感じています。
大きな飛躍の年となった中国 東莞工場
さて、中国に拠点を構える愛瑪納克(東莞)高档五金件有限公司も、新型コロナウィルスの大きな影響を受けました。
しかし、昨年4月以降、売上高は前年比約200%の伸びを継続して記録し、大きな躍進の年となったことは、大変嬉しく感じています。
2019年11月、現地の日本人駐在員の間で「武漢でおかしな風邪が流行している」という話しが流れます。
3か月後、2020年1月、武漢がかなり危険な状態であるとの情報が入り始めました。
時期的には中国の旧正月で現地スタッフは帰省中、現地の邦人工事長も帰国中でした。
遂に1月23日、武漢市が都市封鎖されます。
これ以上事態が悪化するなら、広東省東莞においても影響が及ぶと判断し、必要な対応策を講じるのに奔走しました。
帰省していた現地スタッフ全員と連絡をとり、即刻帰省を切り上げて東莞にて自宅待機するよう要請しました。
帰国中の工場長は、現地での感染予防に必要な備品を日本で整え、携えて急遽中国へ渡航。
その後、東莞市を含む広東省全域に操業停止が発令されました。
現地スタッフにおいては、突然の要請にもかかわらず、全員が協力し帰省を切り上げ、東莞の自宅でこの事態に備えてくれたことを本当に感謝しています。
その後、東莞工場においては、新型コロナウィルス下での操業再開許可を受けるべく政府の条件をクリアする努力をしました。
食堂での飛沫防止策。感染者発生時の隔離スペースの確保。感染予防のための備品確保。
これらを順調に行うことができ、中国政府からの操業再開条件を早急に全てクリアすることができました。
2月13日は、広東省において事業活動再開の許可が下りる初日でしたが、弊社はまさにこの初日に許可が下りた十数社に含まれることになりました。
操業再開が迅速であったことは、取引先、お得意先から高い評価を受け、スタッフの大きな自信となりました。
当然、2-3月は新型コロナウィルスの影響により売り上げは前年比70~80%で推移。
しかし、先に触れたとおり4月以降は売上高が約200%の伸びを継続しており、2021年以降のさらなる飛躍につながるものと期待しています。
「良い会社にする努力」が実ったという喜び
愛瑪納克(東莞)高档五金件有限公司は、2005年8月に設立しました。
丸15年です。
新型コロナウィルスの影響が始まる2020年1月までは東莞に行き、管理職者とのミーティングを毎月重ねてきました。
難しい経営環境下ではありましたが、
「良い会社にする努力をしよう。良い会社にすれば必ず売り上げは伸びる」
をモットーとして前に進んできました。
「中国ではその考えは甘い。浪花節的なやり方は、ここでは通用しない。」と酷評されたこともあります。
それでも、自分が信じた考えが15年経過した昨年大きな実を結ぶことができたことは、大変大きな喜びです。
スタッフからは現地に行けなくなったこのタイミングに売り上げが伸びたことで、「社長が来なくなって売り上げが伸びた!」などと冗談も飛び交うようになりました・・・(笑)。
と同時に、この状態に慢心することなく、品質向上と顧客満足向上に一層励むとの意気込みを、現地スタッフが口にしていることは、大変心強く感じています。
2021年もエマナックグループにご期待ください!
さて、2021年も新型コロナウィルスの影響を避けることはできません。
引き続き、事業所全体でより一層の感染予防対策に努めます。
オンラインビデオ会議など今の時代に必要とされているツールを最大限活用し、お得意先様、お取引先様とのコミュニケーションの質を落とさないための研究や導入を積極的に行っていきます。
そして、困難な環境下ではありますが、新しい事業所の開設、拡張、移転に向けた情報収集や専門知識の習得に努め、好機を逸することなく的確な投資ができる体制を整えていきます。
最後になりますが、今年一年、皆さまのご健康とご多幸をなによりも願っております。
そして、エマナックグループを本年もよろしくお願い申し上げます!
※precote®は、独オムニテクニック社の登録商標です。