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2016年 初春号

田中@社長からのごあいさつ

初春の候、時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。本年もこのエマナックニュースにて皆さまへ新春のご挨拶をさせていただきます。昨年は、中国市場の株価急落やパリ同時多発テロなど経済、海外情勢においても激動の一年であったと感じています。その中でも、このように新しい年を迎えられたことを心から感謝申し上げます。

さて、このエマナックニュースは当初年4回発行の企画でした。しかし、ご報告できるニュースや執筆時間に限界があり、昨年は1回のみの発行となりましたことを申し訳なく感じております。それでも、このメールマガジンを通して近況をご報告することは大切な機会と捉えていることに変わりはありません。今後ともエマナックニュースを宜しくお願いいたします。

2015年を振り返って -信用の重み-

2015年は「信用とは何か?」を非常に考えた1年でした。四十数年、熱処理・表面処理を本業として営んできましたが、大小を問わず毎年さまざまなトラブル・ミスに直面します。それらを糧として一層の信用を築き上げる歩みをこれまで続けてまいりました。

しかし、昨年生じた不手際は、これまで弊社が積み重ねてきた信用の重みを痛感した出来事でした。弊社の失態はお客様の期待を大きく裏切りました。それでも、お取り引きを継続していただき、名誉挽回の機会を頂きました。この背景には、これまで積み上げてきた信用があると実感し、心から感謝しております。頂いたチャンスに弊社の真価を必ず発揮し、信用を取り戻す所存です。

さて、カバランウィスキーのビジネスにおいても、同じく「信用とは何か?」を考えた1年でした。実はウィスキー業界の関係者から『カバランさん』と最近呼ばれるようになりました。(笑)これも、数年間続けてきた地道な普及活動の成果です。

2014年8月には日本各地に約90支部ある一般社団法人日本バーテンダー協会に加入。2015年4月には一般社団法人日本バーメンズ協会に加入。同9月にはNPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構に加入。それぞれにおいて、各支部主催の試飲セミナーの開催・競技大会でのブース出展を行いました。その数は年間30件以上になりました。

確かに、インターネットもPRツールとして大いに活用しています。運用するFacebookページ「カバランウィスキー Lovers in JAPAN」の「いいね!」数は1,200件を超えました。しかし、普及活動の柱は、顔と顔を合わせたコミュニケーションによって人間関係を築き、信用されることだと考え、北は北海道から南は沖縄まで文字通り東奔西走しております。

結果、2015年は計画受注量の3倍の売り上げを記録し、お声がけいただく試飲セミナーの回数も右肩上がりです。ウィスキービジネスにおいては全くゼロベースの新参者である弊社が、これほどまでにご愛顧いただいていることは、地道に築き上げてきた信用の証であり誇りと喜びを感じております。

熱処理・表面処理業とウィスキー販売業では業種が異なります。しかし、ビジネスを貫く考え方は同じだと考えます。「最新設備と最新技術」または「美味しいウィスキー」だけで、ビジネスを成長させることは困難です。「信用」が不可欠です。サービス・商品を提供する「人・会社」を信用するからこそ、サービス・商品を購入していただき、他の人にも薦めてもらえるのだと考えています。

これからも先代から築き上げてきた信用を大切なものとし、その上にさらに信用を築き上げていきたいとの決意を固めた一年でした。

2016年に向けて -25年後を見据えての投資-

エマナックグループは2015年12月16日に下記のグループ再編を実施しました。

・ (株)田中熱工 京都工場が(株)エマナック西日本(旧 田中ダクロ(株))に統合。
  ※事業運営上は田中熱工(株)京都工場
・ (株)タナカプリコート 名古屋工場がタナカプリコート(株)に統合。
・ (株)ネジ・ジャパン、オムニ テクニック ジャパン(株)が(株)エマナックに統合。

これにより、最大11社あったグループ会社が6社にスリム化され、よりスピーディーな経営展開を行う体制に整いました。また、昨年は19人の新卒を採用しましたが、今年も引き続き積極的に新卒を採用します。これには、次世代の幹部候補育成という人的投資の狙いがあります。現在、役員・部長の立場でグループを支えているメンバーは、私と同世代か同期の仲間たちです。昨年~今年に入ってくる新しいスタッフたちが次世代の幹部候補として成長することを心から願っております。

ハード面の投資については、昨年3月に行った本社機能の移転統合があります。これも25年後を見据えた投資であり、その真価は今年試されるものと感じています。加えて、弊社が国内に所有する浸炭熱処理連続炉(合計7台)を、最新鋭の設備へ更新する投資を今年から取り組みます。

このように25年後を見越した見据えたソフト・ハード両面の投資を今年も継続し、グループの将来を堅固なものにしてまいります。

さて、ウィスキー販売ビジネスにおいては、従来通り各支部における試飲セミナーによって一人づつ「カバランウィスキー」のファンを増やしていく活動を続けていきます。加えて、大きなイベントとしては、2016年10月16-21日に東京において開催される国際バーテンダー協会主催の世界競技大会に3日間ブース出展します。これまでにない国際的な人脈が広がることを今から心待ちにしています。

最後に

昨年、仕事のオフ日は合計26日でした。体力面では疲れを感じる時もありましたが、残りの339日間、充実した日々を過ごしたことを感謝しています。2016年も取引先・フタッフ含め関係する皆さま方に支えられて、より一層充実した日々を過ごすことを願っております。最後になりますが、本年も皆さまからのご愛顧をよろしくお願い申し上げます!

訂正と御詫び

実は、このエマナックニュース2016新春号は2015年11月後半に作成を致しました。
エマナックニュースは日本語だけでなく、英語と中国語に訳され、弊社と関係のある英語圏、中国語圏の皆様に発信させて頂いています。二つの言語への翻訳に時間を要する為、11月中には翻訳会社への依頼を済ませておりました関係で、今回は初稿をそのままお届け致しました。

しかしながら、状況が変わり、12月3日、カバランウイスキーの製造元「金車股?有限公司」から手紙が届き、その内容は、「2016年より複数ある輸入元を1社に絞る為、株式会社エマナックとの直接取引が出来ない」でした。本文中の通り、「軌道に乗ってきた」との手応えを感じていただけに残念でなりません。

しかし、販売方法に於ける製造元の方針と弊社の考え方の大きな隔たりを埋める事が出来ず、これ以上の事業継続を断念致しました。

これまでに多くの方々に応援を頂きました。2年間に頂戴したお名刺は800枚を超えます。
本当にありがとうございました。我々の手を離れましても、これからもカバランウイスキーを宜しくお願い致します。