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2018年 初春号

田中@社長からのご挨拶

初春の候、時下ますますご清祥の段、お喜び申し上げます。本年もこのエマナックニュースにて皆さま方へ新春のご挨拶をさせていただきます。

昨年は、神戸製鋼所の性能データ改ざん、カーメーカーの不正検査問題など、日本のものづくり品質への信頼を揺るがす出来事が相次ぎました。対照的に近隣アジア諸国は日本を凌駕する勢いで国力を高めており、危機感をますます強める年になりました。

さて、その中においても、お客様のご愛顧とスタッフの働きにより、新しい年を迎えられたことを心より感謝しております。では、本年最初のエマナックニュースを謹んでお届けいたします!

清水工場立ち上げで直面した「想定外」の事態

本エマナックニュースの当初の意図は、弊社の近況を春夏秋冬に配信しお伝えすることでした。しかし、ここ数年は初春号のみの配信となっておりますことお詫び申し上げます。特に昨年は静岡県清水工場の進捗について皆さまへ逐次お伝えしたい気持ちで山々でしたので、大変残念に感じております。

その清水工場ですが、節目節目において「想定外」の事態に直面し、当初予定していた5月オープンに間に合うのか先行きが読めない状況が続きました。「想定外」の一つが、建築許可申請の遅れです。工場立ち上げについては京都工場と杉戸工場の経験値がありました。しかし、東日本大震災以降、行政手続きが変化していたため多くの時間を要する事態に陥りました。
加えてもう一つの「想定外」が、地盤です。これまで比較的やわらかい地盤に工場を建設することはあっても、固い地盤を相手にすることは初めての経験でした。そのためピットを掘る工程が週単位でみるみる遅れていった時は、焦燥感に駆られました。このような「想定外」の事態もありましたが、関係者皆さまのご尽力によって乗り越え、夏には設備の搬入が順次進み、お盆明けには試験稼働にこぎつけることができました。

そして、日刊工業新聞社や各業界新聞社で報道されましたとおり、関係者各位ご臨席のなか9月9日に火入れ式を執り行いました。現在、お客様からサンプルをお預かりしエンドユーザーの監査を順次受けております。このように、清水工場が着々と前進していることを嬉しく感じています。

清水工場 稼働後の想定外

工場稼働後には、大変嬉しい「想定外」がありました。それは、大きな反響を直ぐにいただいたことです。実はお客様からお伝え頂いた予定数量が、すでに現状の生産能力を超過しています。現在、清水工場には「連続式無酸化焼入焼戻し炉」が1ライン稼働しておりますが、これは工場の最終的な生産能力の約40%です。そのため、本年中に設備を増設し、2ラインを稼働させるべく設備メーカーと構想を練っております。清水工場に対する東海地方のお客様の期待の大きさは喜ばしい「想定外」です。2015年に「このエリアに工場があったら良いな」と思いつき、2016年に用地買収、2017年に設備稼働と邁進してきました。東海地方のお客様のご期待にお応えすべく本年も工場を充実させていきますので、清水工場をこれからもよろしくお願い申し上げます。

会社を「渡された人」から「渡す人」へ

2017年10月1日に社長としての16年目がスタートしました。立ち止まって現状を見渡すと「15年も費やしてこの程度しかできていない」という焦りを覚えます。確かに社長就任から会社の規模は約2倍に成長しました。しかし、会社経営や個人としての成長についても15年前には「もっともっとできるだろう」というイメージを抱いていたため、満足感はありません。

特に最近では、過去に構築した業務体制を再構築するために多くの時間・労力を奪い取られ思うように前に進めず、歯がゆく感じる場面が多くあります。社長就任からの十数年は「先代から会社を引き継いだ」という意識の中で経営のかじ取りを行ってきました。しかし、数年前から「次世代に会社を引き渡す」という意識がだんだんと主役になっています。次世代の経営に思いを馳せると社内には課題が山積してしています。16年目以降は一層のスピードアップ化により、エマナックグループをさらに強靭で確固としたものに進化させていきたいと考えています。

さて、カバランウィスキーについてですが、昨年号で触れましたとおり輸入事業者としては既に幕を引き、プライベートで個人コレクションをお分けするのみであることを簡単にはなりますがご報告させていただきます。

2018年はもう一号ニュースの発行をご期待ください!

今年は弊社(田中熱工株式会社)第二製造課真空炉の設備更新を計画しています。これを皮切りとして種々経営資源のモディファイを予定しており、決定次第、皆さまへお知らせ致します。加えて、今年は本エマナックニュースをもう一度発行し、近況をご報告するように致します。

最後になりますが、本年もエマナックグループをよろしくお願い申し上げます!