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2012年 初春号

田中@社長からのご挨拶

初春の候、時下ますますご清祥の段、お喜び申し上げます。本年も、エマナックニュースの配信にて、皆さま方への新春のご挨拶をさせていただきます。

さかのぼって2年前のエマナックニュースの冒頭で、以下のような言葉をお伝えいたしました。『昨年の1月から、1社1社のお客様に、当社の営業をうかがわせました。その成果として、当時の経済環境がいかに厳しいかを知ることができ、また当社に対して数々の叱咤激励を頂戴することもできました。

この時の厳しいお言葉の一つ一つを真摯に受け止め、原点に還って、社是である”意”に立ち返ることになりました。この”意”とは、”心の音”とも解釈されます。つまり、お客様の心の中の本音の声を、こちらも心をもって受けとめ、考え尽くしていくことを指します。』(2010.1.エマナックニュース新春号より)

この時の経験は、今における多くの学びと成果を生み出すことになりました。「積極的な投資→回収」という事業の方針を改め、この2年間は大規模な投資を行いませんでした。現場の代替わりの中で、まだ若くて経験も十分ではない社員たちに”意”の精神を伝え続けました。「お客様の言葉通りを受け止めるのではなく、お客様の心の音を聴くんだ」と。その意味も当時はまだ理解しがたかったであろう彼らがこの2年間で、”意”の精神を自分の最大の武器とするまでに成長してくれました。それは何よりの喜びです。

「企業が成長するためには、まず人材の成長が為されなければならない。」そのことを身を持って知り得た2年間でもありました。そこに至ることができたという意味から、この不況の経験は、私たちにはマイナスよりも多くのプラスではなかったかと思うに至っております。

さて、本年最初のエマナック・ニュース、謹んでお届けいたします!

熱処理技能士ほか、例年の4倍以上の資格取得者を生み出しました!

これまでも継続して行ってきた熱処理技能士等の資格取得について昨年は例年の4倍以上の合格者を出す快挙となりました。中でも、一般的にも難易度が高いと言われる
熱処理技能士については20人以上の合格者を出すこととなりました。もちろん、それぞれの勉強や認定試験の対策に費やす時間は、一切自主的なものとして伝えておりましたため、彼らにとっては勤務時間外で多くの努力をし続けたことになります。

これまでも、年に数人の認定者はおりましたが、今回の数字は、まさに全社の社員が、共に思いをもって、勉強に取り組んだ成果であろうと実感できます。

つまりは、社員一人ひとりが、「なぜ、この会社で働くのか?何のためにこの仕事をするのか?であれば、今の自分に何が必要なのか?」ということをより明確にしてきた証(あかし)であろうと思われます。

冒頭のご挨拶でも申し上げました通り、”意”の精神が、若年の社員を問わず、多くの者たちに共有できたこと、そのことの喜びを実感する出来事でありました。

今年、いよいよ社長就任から10年目の年となります!

2002年に当時の田中要社長(現会長)からバトンを受け継いで社長の職に就かせていただいてから今年で10年目の年を迎えることとなりました。当時の自分の「社長」、すなわち経営者のイメージは、会社と従業員全体のトップとして君臨し、新しい事業を切り拓き、多大な利益(儲け)を創出していく、率先垂範のリーダーであるべきと思っていたことを振り返ります。

でも、この9年余りの年月の中で学んだことは、「儲かる会社が良い会社ではない。 ただし本当に良い会社は儲かる。」ということでした。つまりは、儲かる会社に至らせるためには、まず経営者は自らの会社を、「本当に良い会社」に育てていくことが何より先決である、という学びです。

利益を求めると、目先のメリットとデメリットの比較のみで経営判断をする場面が多くなります。でも、「本当にその答えで、良い会社になるのか…?」「良い会社とは何か?」ということも考える必要があります。一つの答えとして自ら出したのは、『出社する時に”元気”を、退社する時に”やりがい”を。』という言葉です。

すなわち、社員一人ひとりが”元気”と”やりがい”に満ちている会社こそ本当の意味で「良い会社」であり、「利益を生み出す会社」であろう、と考えるに至りました。

まだまだ、未熟で若輩者の社長ではありますが、皆さまのご支援を賜りながら、日々学びつつ、努力していきたいと存じます。

これからも、よろしくお願いいたします。

今年(2012年)のテーマは、『強い会社とは何かを考える年にしよう!』

「”元気”と”やりがい”のある会社が利益を生み出す。」という学びに続き、今年は『強い会社とは何か?』を今年のテーマとして、全社で考える年にしたいと思います。

もちろん、強い会社の一つの要件が、「利益を出している」ことであるのは間違いありませんので、”元気”と”やりがい”は絶対条件であることは変わりません。でも、それだけでは『強い会社』となるにはまだ不十分なように思います。

私たちが携わるモノづくりの業界は、これまで弱者であると考えてきた「アジア諸国」の猛攻を受けいくつかの領域においては、すでに後塵を拝することになっています。なぜ、日本のモノづくりは、世界最強の位置から徐々に崩れてきてしまったのか。その理由もまた、同じではないかと洞察しています。

強者であるがゆえに、見過ごしてしまったもの。あるいはアジア諸国のように弱者の自覚があるがゆえに、身につけてきたもの…。その本質を、私たちエマナック・グループの社員一人ひとりがここに見出していかなければいけないと考えます。

単に考えて答えを出すだけではなく、得られた答えから、実際に行動し、本当に優れた強者となっていく道筋をそれぞれが確認していくことも必要です。私たちの社会的な責任は、そこにおいてますます重要なものとなっていくでしょう。

2012年のテーマとして、『本当に強い会社とは何か?』をともに考える一年にしていきましょう!

皆さま、今年も何とぞよろしくお願い申し上げます。